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TikTok Shop出店に使える補助金・助成金|IT導入補助金・持続化補助金の対象になるか

U PLUS|お役立ちコラムTikTok ShopEC出店に使える補助金・助成金

TikTok Shopへの出店を検討するとき、「補助金や助成金を使って初期費用を抑えられないか」と考える事業者は少なくありません。結論から言えば、TikTok Shopの出店に直接使える専用の補助金は存在しません。しかし、EC事業の立ち上げに伴うシステム導入費や動画制作費、広告費などは、条件を満たせば国や自治体の補助制度の対象になりうるものがあります。

この記事では、TikTok Shop出店の周辺費用に適用できる可能性がある国の主要3制度と、申請にあたっての注意点を公式情報をもとに整理します。TikTok Shopにかかる費用の全体像は手数料の記事、運用代行の費用感は運用代行の費用相場の記事をご覧ください。

この記事の監修者
U PLUS株式会社 代表取締役
胡 楠之

17LIVE株式会社の経営企画室に参画し、戦略立案から新規事業開発までを担当。PGCコンテンツ立ち上げの企画・推進をリードし、ライブ配信領域に新たな収益モデルを構築。その後、プラットフォーム側の立場でTikTok LIVEの日本市場ローンチに参画し、クリエイターマネジメント体制の構築とクリエイターエコノミーの基盤設計を担当。LIVE配信機能の最適化とユーザー体験の改善を牽引した。2025年6月、プラットフォーム側で培った知見をブランドの売上に還元するためU PLUS株式会社を創業。TikTok Shop公式認定パートナーとして約4,000名のクリエイターネットワークを運営し、TikTok Shop売上ランキング美容部門1位を獲得。

この記事の要点
  • TikTok Shopのストア開設費用そのものが補助対象になるかは公式未確認。ただし受注管理・在庫管理システム、動画制作費、広告費などの周辺費用は制度によって対象になりうる
  • 国の主要3制度はデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)・小規模事業者持続化補助金・新事業進出ものづくり補助金。それぞれ対象経費と補助率が異なる
  • どの制度も「交付決定前の発注は補助対象外」が原則。申請してから着手する順番が必須で、すでに始めた費用は遡って申請できない

「補助金」と「助成金」の違い

まず用語の整理です。補助金と助成金は混同されやすいですが、性格が異なります。

区分補助金助成金
審査採択審査あり(不採択の場合もある)要件を満たせば原則受給可能
所管経済産業省・中小企業庁系が多い厚生労働省系が多い
目的事業の発展・革新・販路拡大雇用の安定・職業能力開発
EC出店との関連活用の余地あり雇用関連が中心で直接は使いにくい

EC出店の費用を補填する目的では、経済産業省・中小企業庁系の「補助金」が主な検討対象です。

TikTok Shop出店の周辺費用と補助制度の対応

TikTok Shopで事業を始める際に発生しうる費用を、補助制度との対応で整理します。TikTok Shopのストア開設自体に出店料はかかりませんが、実際に売上を作るためには周辺の投資が必要です。

TikTok Shop出店の周辺費用と補助制度の対応 費用項目 デジタル化・AI 導入補助金 持続化補助金 ものづくり 補助金 受注管理・在庫管理 システム(OMS等) ○ △ △ 商品撮影・動画制作費 TikTok向けの動画など × ○ △ SNS広告・TikTok広告 出稿費 × ○ ○ クラウドツール利用料 月額のSaaS等 ○ × × 導入コンサルティング 専門家への相談費 ○ × ○ ○ 対象になりうる △ 条件付き × 対象外または対象になりにくい ※最終的な判断は各制度の公募要領の経費区分と審査による。この表は一般的な傾向を示したもの
補助金の対象になりうる費用の整理
費用項目デジタル化・AI導入補助金持続化補助金ものづくり補助金
受注管理・在庫管理システム(OMS等)○ 登録済みツールに限る△ ウェブサイト関連費として一部△ システム構築費として
ECサイト構築(自社サイト側)△ 単体は不可、業務ツールとセット△ 上限30万円△ 設備投資とセット
商品撮影・動画制作費×○ 広報費・外注費△ 広告宣伝費として
SNS広告・TikTok広告出稿費×○ 広報費(上限30万円)○ 広告宣伝・販売促進費
クラウドツール月額利用料○ 最大2年分××
コンサルティング(導入支援)○ 導入関連費× 対象外○ 専門家経費
運用代行費(継続的な外注)×△ 委託・外注費として一部△ 外注費として一部

○=対象になりうる/△=条件付き/×=対象外または対象になりにくい。最終的な判断は各制度の公募要領による。

なおTikTok Shopのプラットフォーム利用料(販売手数料)が補助対象になるかは公式未確認です。販売手数料の仕組みは手数料の記事で解説しています。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

2026年度に「IT導入補助金」から名称変更された制度です。中小企業のIT導入を支援する趣旨で、システムやクラウドツールの導入費用が主な対象です。

概要

  • 所管: 中小企業庁(事務局: 中小企業基盤整備機構)
  • 公式サイト: https://it-shien.smrj.go.jp/
  • 対象者: 中小企業・小規模事業者(業種ごとに資本金・従業員数の要件あり)

主な枠と補助額

枠補助率補助上限額
通常枠1/2以内5万〜450万円
インボイス枠(対応類型)3/4〜4/5(50万円以下部分)〜350万円
セキュリティ対策推進枠1/2〜2/35万〜150万円

TikTok Shop関連で対象になりうるもの

TikTok Shopに対応した受注管理・在庫管理システム(OMS)は、事務局に登録済みのITツールであれば補助対象になります。実際にTikTok Shopを含む複数モールの在庫同期に対応した受注管理ツールが、2026年度の登録済みITツールとして確認されています。

注意点: ECサイト構築「単体」での申請は原則対象外です。受注管理や会計連携など他の業務プロセスをカバーするツールとセットで導入する必要があります。また、申請は登録済みのIT導入支援事業者との共同申請が必須です。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者の販路開拓を支援する制度で、動画制作費やWeb広告費など、比較的幅広い経費が対象になります。TikTok Shopの動画制作やSNS広告に使える可能性がある制度です。

概要

  • 所管: 中小企業庁(事務局: 商工会議所/商工会)
  • 公式サイト: https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/
  • 対象者: 小規模事業者(商業・サービス業は従業員5人以下、製造業等は20人以下)

補助額と補助率

条件補助上限額補助率
通常枠(基本)50万円2/3
+インボイス特例100万円2/3
+賃金引上げ特例200万円2/3(赤字事業者は3/4)
創業型200万円2/3

TikTok Shop関連で対象になりうるもの

  • 広報費(上限30万円): プロモーション動画の制作費、SNS広告の出稿費
  • ウェブサイト関連費(上限30万円): ECサイトの構築・改修費
  • 委託・外注費: 動画制作会社への外注費

注意点: ウェブサイト関連費・広報費はいずれも単独での申請が不可です。機械装置等費や展示会出展費など、他の経費区分と組み合わせて申請する必要があります。また、管轄の商工会または商工会議所から「事業支援計画書(様式4)」の発行を受けることが申請の前提条件です。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

旧「ものづくり補助金」と旧「事業再構築補助金」の後継が統合された制度です。設備投資を伴う新商品・新サービスの開発が対象で、補助額が大きい反面、EC単体での申請はできません。

概要

  • 所管: 中小企業庁
  • 対象者: 中小企業・小規模事業者
  • 補助率: 1/2以内
  • 補助上限額: 750万〜9,000万円(枠・従業員規模・特例による)

TikTok Shop関連での活用可能性

EC出店そのものは対象になりにくいですが、新商品の開発と販路としてのEC展開をセットにした事業計画であれば、システム構築費・広告宣伝費・外注費などが対象になる場合があります。たとえば自社商品の製造設備と連動する受注管理システムの構築のような、「革新的サービスの開発」の文脈で申請するケースが考えられます。

なお旧「事業再構築補助金」は2025年3月の第13回公募をもって新規受付が終了しています。

申請の基本的な流れ

補助金の申請手続きは制度によって異なりますが、基本的な流れは共通しています。

補助金申請の基本フロー(全制度共通) STEP 1 GビズID取得 1〜2週間かかる STEP 2 公募要領の確認 対象経費・要件・締切 STEP 3 事業計画書の作成 商工会への相談も STEP 4 電子申請 申請システムから提出 STEP 5 採択・交付決定 STEP 6 事業の実施 発注・契約・支払い STEP 7 実績報告・精算払い 後払いで補助金を受給 最重要ルール: 交付決定前の着手は補助対象外 STEP 5(交付決定)より前に発注・契約・支払いをした経費は どの制度でも補助対象になりません。先に申請→決定→着手の順番が必須 申請から受給まで: 半年〜1年程度が一般的(制度・回次により異なる)
補助金申請の基本フロー
  1. GビズIDプライムの取得 — ほぼすべての国の補助金で必要。取得に1〜2週間かかるため、検討段階で早めに申請する
  2. 公募要領の確認 — 対象経費・申請要件・締切を確認する。制度ごとに公募要領が数十ページあるため、該当部分を重点的に読む
  3. 事業計画書の作成 — 何のために・いくらの費用で・どんな成果を見込むかを記載する。持続化補助金では商工会/商工会議所への相談が必須
  4. 電子申請 — 各制度の申請システムから提出する(紙での郵送は不可の制度が増えている)
  5. 採択・交付決定 — 審査を経て採択通知が届き、その後に交付決定通知が届く。着手できるのは交付決定後
  6. 事業の実施 — 交付決定後に発注・契約・支払いを行う
  7. 実績報告・精算払い — 事業完了後に報告書を提出し、審査を経て補助金が振り込まれる

申請にあたっての注意点

交付決定前の着手は補助対象外

これがもっとも重要なルールです。補助金の交付決定通知を受け取る前に発注・契約・支払いを行った経費は、一切補助対象になりません。「先にツールを導入してしまい、後から補助金を申請する」ということはできない仕組みです。TikTok Shopの出店を急ぐ場合は、補助金の申請スケジュールと事業開始のタイミングを事前に調整する必要があります。

精算払い(後払い)が原則

補助金は先に全額を自己資金で支出し、事業完了後の審査を経て受け取る後払いです。申請から受給までに半年〜1年かかることも珍しくないため、補助金ありきの資金計画は避けるべきです。

対象経費の範囲は公募要領が正本

この記事で整理した対象経費の対応表はあくまで一般的な傾向です。「TikTok Shopの動画制作費」のような個別の経費が対象になるかどうかは、各制度の公募要領の経費区分と審査判断によります。判断に迷う場合は、申請前に事務局や管轄の商工会/商工会議所に確認してください。

併用の可否

複数の補助金を同じ経費に重複して申請することはできません。ただし経費を分ければ併用は可能です(例: システム導入費はデジタル化・AI導入補助金、動画制作費は持続化補助金)。

自治体独自の補助金も要チェック

国の制度以外にも、都道府県や市区町村が独自のEC支援・デジタル化支援の補助金を設けている場合があります。たとえば東京都では「市場開拓助成事業」(EC出店の初期費用や動画制作費が対象、上限300万円)のような制度が実施されています。

自治体の補助金は公募期間が短く、情報が見つけにくいのが難点ですが、国の制度と比べて競争率が低い場合もあります。自社の所在地の自治体サイトや、中小企業庁の「ミラサポplus」で検索してみてください。

TikTok Shopの出店に直接かかる費用は少ない

補助金の活用を検討する前に押さえておきたいのは、TikTok Shopのストア開設自体には出店料がかからないという点です。主な費用は販売時に発生する手数料(カテゴリー別7〜12%)と、売上を作るためのアフィリエイト報酬・広告費・動画制作費です。

つまり補助金で補填すべきは出店費用そのものではなく、売上を作るための周辺投資(ツール導入・動画制作・広告出稿など)です。どの費目にいくらかかるかの全体像は利益設計と価格設定の記事で整理しています。

よくある質問

TikTok Shopの出店費用に補助金は使えますか?
TikTok Shopのストア開設自体に出店料はかかりません(販売手数料は別途発生します)。補助金の対象になりうるのは、出店にあたって導入するツール(受注管理・在庫管理システム等)や動画制作費、広告出稿費などの周辺費用です。ただし制度によって対象経費が異なるため、公募要領での確認が必要です。
IT導入補助金でECサイトの構築費用は補助されますか?
2026年度の「デジタル化・AI導入補助金」では、ECサイト構築単体での申請は原則対象外です。ただし受注管理や在庫管理など他の業務プロセスとセットで導入するツールであれば、通常枠で対象となる場合があります。申請には事務局に事前登録されたITツールを、登録済みのIT導入支援事業者を通じて導入する必要があります。
運用代行の費用は補助金の対象になりますか?
制度によります。小規模事業者持続化補助金では「委託・外注費」として対象になる可能性がありますが、コンサルティング費用は対象外です。デジタル化・AI導入補助金では導入コンサルティングは対象ですが、継続的な運用代行費は対象外です。いずれも公募要領の経費区分で確認してください。
補助金はいつもらえますか?
補助金は原則として精算払い(後払い)です。まず自己資金で支出し、事業完了後に実績報告を行い、審査を経て交付されます。申請から受給までに半年以上かかることが一般的なため、資金繰りの計画が必要です。

まとめ:補助金は「順番」と「対象経費」の確認が重要

TikTok Shop出店に使える専用の補助金はありませんが、EC事業の立ち上げに伴うシステム導入費・動画制作費・広告費などは、デジタル化・AI導入補助金や小規模事業者持続化補助金の対象になる可能性があります。

活用にあたって押さえるべきは、交付決定後に着手する順番を守ることと、対象経費を公募要領で事前に確認することの2点です。補助金の制度は毎年改定されるため、最新の公募要領を公式サイトで確認してください。

TikTok Shopの費用構造の理解や、補助金の活用を含めた出店計画の設計について相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。TikTok Shop公式認定パートナーとして、費用面も含めた出店支援を行っています。

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出典・参考情報(2026年10月時点の公式情報に基づく)

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