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TikTok Shopの市場規模と最新動向|公表データで見る日本とグローバル

U PLUS|お役立ちコラムTikTok Shop市場規模と最新動向|公表データで見る現在地

TikTok Shopの市場規模を調べると、さまざまな数字が出てきます。「日本のライブコマース市場は◯◯億円」「TikTok Shopの流通総額は◯◯兆円」といった記述です。しかし出典をたどると、調査対象が違うもの、6年前の予測値、算出方法が明示されていない推計が混在しています。

この記事では、TikTok公式発表・経済産業省の統計・調査会社の公表資料にあたり、出典が確認できる数値だけを整理します。あわせて、業界で広く引用されているある数値が誤引用であることも指摘します。数字を根拠に事業判断をする方に向けた記事です。

この記事の監修者
U PLUS株式会社 代表取締役
胡 楠之

17LIVE株式会社の経営企画室に参画し、戦略立案から新規事業開発までを担当。PGCコンテンツ立ち上げの企画・推進をリードし、ライブ配信領域に新たな収益モデルを構築。その後、プラットフォーム側の立場でTikTok LIVEの日本市場ローンチに参画し、クリエイターマネジメント体制の構築とクリエイターエコノミーの基盤設計を担当。LIVE配信機能の最適化とユーザー体験の改善を牽引した。2025年6月、プラットフォーム側で培った知見をブランドの売上に還元するためU PLUS株式会社を創業。TikTok Shop公式認定パートナーとして約4,000名のクリエイターネットワークを運営し、TikTok Shop売上ランキング美容部門1位を獲得。

この記事の要点
  • TikTok Shop日本の流通総額(GMV)の絶対額は公表されていない。公式が開示しているのは構成比と成長倍率のみで、金額を示している記事は第三者の推計値
  • 公式データで最も重要なのは「提供開始から半年で流通総額の約70%がコンテンツ起点」という構成比。1年時点ではコンテンツ起点のうちLIVE経由が約60%、ショート動画が約40%
  • 業界で広く引用されている「日本のライブコマース市場◯◯億円」は、2020年に発表された「デジタルライブエンターテインメント市場」(投げ銭・チケット等)の予測値の誤引用。ライブコマースのEC流通額ではない

前提:TikTok Shop日本の流通総額は公表されていない

最初にはっきりさせておきます。TikTok Japanは、日本のTikTok Shopの流通総額(GMV)の絶対額を公表していません。

公式が開示しているのは、セラー数・クリエイター数といった数量と、成長倍率、そして構成比です。したがって「日本のTikTok Shop市場は◯◯億円」と金額で書かれている情報は、すべて第三者による推計です。推計そのものが悪いわけではありませんが、誰がどう算出したのかを確認せずに引用すべきではありません

TikTok Shop日本|公式が公表している数字と、していない数字 公式が公表している(数量・倍率・構成比) 登録セラー数 5万店(当初の約3倍・2025年12月末) クリエイター数 約20万人 購入者数 半年で20倍以上に増加 コンテンツ起点の購入 約70% 内訳 LIVE経由約60%/ショート動画約40% 年代構成 18〜34歳 約4割/35歳以上 約6割 公表していない 流通総額(GMV)の絶対額 金額ベースの成長率も非公表 「日本市場は◯◯億円」 と書かれている情報は すべて第三者による推計 算出方法と発表主体の確認が必要 金額が非公表である以上、判断に使えるのは構成比。どこに資源を配分すべきかは構成比が示している
TikTok Shop日本について、公式が公表している数値と非公表の数値を切り分けた図

公式が発表している日本の数字

TikTok Japanが公式に発表している数値を時系列で整理します。

提供開始から半年(2025年6月30日〜2025年12月末)

2026年2月3日発表の内容です。

項目数値
登録セラー数5万店(提供開始当初の約3倍)
TikTok Shopクリエイター数約20万人
購入者数半年間で20倍以上に増加
コンテンツ起点の購入比率全体流通総額の約70%
年代構成18〜34歳と35歳以上がそれぞれ約半数

このなかで最も示唆的なのがコンテンツ起点70%という構成比です。公式はこれを「ユーザーがクリエイターの投稿やセラー企業によるコンテンツ、LIVE配信などをきっかけに商品と出会い、購入に至った結果」と定義しています。

商品検索から入る購入ではなく、コンテンツから入る購入が7割を占めるということは、このプラットフォームでの売上はコンテンツの量と質に依存するという構造を、公式データが裏づけているということです。

提供開始から1年(2026年6月30日時点)

2026年7月28日発表の内容です。

項目数値
コンテンツ起点の購入比率GMVの70%以上
うちLIVE経由60%
うちショート動画経由40%
月間利用者数2025年7月比で30倍以上(2026年6月時点)
年代構成18〜34歳が約4割、35歳以上が約6割
最大GMVセラーの構成動画起点GMVの90%以上がアフィリエイト経由

半年時点と比べて、年代構成が35歳以上に寄っている点が読み取れます(半年時点は約半々、1年時点は約6割)。TikTokを若年層向けと捉えている場合、この変化は前提の修正を要します。

もう1つ重要なのが、最大GMVセラーの動画起点GMVの90%以上がアフィリエイト経由という数値です。自社アカウントの動画だけで規模を作っているのではなく、クリエイターの投稿が売上の中心にあることを示しています。

公式が挙げているブランド事例としては、クロックスが出店初月比で2ヶ月目にGMV40倍以上、Gapが出店翌月に200倍(月間投稿164本・最高再生410万回)、Ankerが50倍以上といった数値が発表されています。

注意:出回っている「日本のライブコマース市場」の数値は誤引用

ここで、業界で広く引用されているある数値について指摘しておきます。

日本のライブコマース市場は2020年に140億円、2021年に314億円、2023年に約700億円、2024年に約1,000億円」という数値を見たことがあるかもしれません。多くのEC系メディアやコラムで引用されています。

この数値は、ライブコマース(EC流通額)の統計ではありません。

出典をたどると、株式会社CyberZ・OEN・デジタルインファクトが2020年7月30日に共同で発表した「デジタルライブエンターテインメント市場」の調査です。これはライブ配信の投げ銭やオンラインライブのチケットなどを対象とした市場であり、商品の販売額ではありません。しかも6年前に発表された予測値であって、実績値でもありません。

したがって、ライブコマースやTikTok Shopの市場規模としてこの数値を引用するのは不適切です。当社が調べた範囲では、日本のライブコマースのEC流通額を継続的に推計している調査会社の公表値は確認できませんでした。

なお、隣接する市場として次の数値は一次ソースが確認できます。

  • 国内ソーシャルメディアマーケティング市場:1兆2,038億円(前年比113%)、2029年に2兆1,313億円の予測(サイバー・バズ/デジタルインファクト共同調査、2024年11月発表)

ただしこれはマーケティング支出の市場であり、商品の流通額ではありません。混同しないよう注意してください。

第三者による日本市場の推計値

金額ベースの数字が必要な場合は、推計であることを明示したうえで次のようなデータがあります。

TikTok Shop専業の支援会社であるstudio15株式会社は、自社の推計として次の数値を公表しています。

  • 2025年7月〜12月の半年累計で150億円を突破、月平均1.5倍成長
  • 2026年の年間流通額を約1,283億円と予測
  • カテゴリ構成比:アパレル30.3%/家電・ガジェット23.7%/美容家電・コスメ19.8%(上位3カテゴリで6割超)
  • 主購買層は35〜54歳女性

同社は算出方法について「2025年7〜9月の売上データを元に米国の市場推移を掛け合わせて算出」と説明しています。TikTok公式の発表値ではなく、一民間企業の推計である点を理解したうえで参照すべき数値です。

とはいえ、カテゴリ構成比(アパレル・家電・美容が上位)と主購買層(35〜54歳女性)は、公式発表の年代構成(1年時点で35歳以上が約6割)と整合しており、傾向としては信頼できる範囲と考えられます。

グローバルの流通総額

日本と違い、グローバルでは調査会社による推計が継続的に発表されています。以下はいずれもMomentum Works(シンガポールの調査会社)の公表値です。

期間グローバルGMV前年比
2024年326億米ドル(※別集計で332億米ドルとする数値もあり)前年の2倍超
2025年643億米ドル(16市場)+94%
2026年上半期503億米ドル+92%

同社は2026年通年で1,000億米ドル超の見通しを示しています。

TikTok Shop グローバル流通総額(GMV)の推移 単位:億米ドル/出典:Momentum Works(調査会社による推計。TikTok公式発表ではない) 326 2024年 前年の2倍超 643 2025年 前年比 +94%/16市場 503 2026年上半期 前年同期比 +92% 1,000超 2026年通年 見通し(予測値) ※2024年は集計により326億/332億米ドルの2説がある。地域別では2025年の東南アジアが約456億米ドル(全体の70.9%)、米国が約151億米ドル
TikTok Shopのグローバル流通総額の推移を示した図

地域別の内訳(2025年)

地域GMV前年比
東南アジア456億米ドル(グローバルの70.9%)約2倍
米国151億米ドル+68%
インドネシア(単一市場としてグローバル2位)131億米ドル

2026年上半期には米国が約118億米ドル(前年同期比+103%)となり、単一市場として再びグローバル最大になったと報告されています。

なお米国市場については、インフルエンサー1,540万人・ストア80万3,500店という数値も公表されていますが、同時に半数超のストアが売上ゼロであることも報告されています。出店すれば売れるわけではないという点は、日本でも同じと考えるべきでしょう。

チャネル構成の変化に注目

日本のブランドにとって最も示唆的なのが、米国市場のチャネル構成の変化です。

チャネル2024年2025年
動画58%50%
ショップタブ32%36%
LIVE10%14%

動画の比率が下がり、ショップタブ(検索・商品一覧)とLIVEの比率が上がっています。市場が成熟するにつれて、コンテンツで発見された商品を検索経由で買い直す動きや、LIVEでの購入が増えていることを示唆します。

日本はまだコンテンツ起点が7割を占める段階ですが、米国と同じ経路をたどるとすれば、ショップタブでの見え方(商品名・画像・レビュー)の重要性が今後上がると考えられます。

日本のEC市場全体の中での位置づけ

比較の物差しとして、日本のEC市場全体の規模を確認します。出典は経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日公表)で、対象期間は2024年です。

区分2023年2024年増減
BtoC-EC市場規模(合計)24.8兆円26.1兆円+5.1%
うち物販系分野14兆6,760億円15兆2,194億円+3.70%
うちサービス系分野7兆5,169億円8兆2,256億円+9.43%
うちデジタル系分野2兆6,506億円2兆6,776億円+1.02%
物販系のEC化率9.38%9.78%+0.40pt

物販系の主要カテゴリー別では、食品・飲料・酒類が3兆1,163億円(EC化率4.52%)、衣類・服装雑貨等が2兆7,980億円(同23.38%)、生活家電・AV機器・PC等が2兆7,443億円(同43.03%)、化粧品・医薬品が1兆150億円(同8.82%)となっています。

注目すべきはEC化率の低いカテゴリーです。食品・飲料は4.52%、化粧品・医薬品は8.82%と、まだEC化の余地が大きい領域です。そしてこの2つは、TikTok Shopで動画による訴求が効きやすいカテゴリーでもあります。

プラットフォームとしてのTikTokの規模

TikTok Shopの伸びしろを見るうえで、母体となるTikTokの規模も押さえておきます。すべてTikTok公式発表(自社調べ)です。

項目数値時点
日本の月間アクティブユーザー数4,200万突破(TikTok+TikTok Lite、重複除く)2025年11月27日発表
同上4,950万人2026年5月末時点
国内クリエイター数226万人超235万人(+4%)2025年6月/2026年6月発表
広告出稿企業数48万社超2025年11月発表

また、TikTokが2026年6月に公表した経済効果レポート(第三者機関に委託した調査)では、2025年の推定消費額3,468億円(前年比+46%)、名目GDPへの貢献6,800億円(同+40%)、クリエイターの推定収益1,389億円(同+16%)といった数値が示されています。

日本の人口に対して月間4,950万人という規模は、EC接点としての母数はすでに十分であることを意味します。制約はユーザー数ではなく、購買行動としてどれだけ定着するかにあります。

東南アジアとの比較でわかること

日本の将来を考えるうえで参考になるのが、TikTok Shopが最も浸透している東南アジアの数値です。

Momentum Worksの調査(2026年4月発表)によれば、2025年の東南アジアのプラットフォームEC全体のGMVは約1,576億米ドル(前年比+22.8%)で、そのうちコンテンツコマース(LIVE+動画)が約497億米ドル=全体の32%を占めました。2024年は20%だったため、1年で12ポイント上昇しています。

これは「EC市場全体に占めるコンテンツ経由の比率」であり、TikTok Shop日本の「自社流通総額に占めるコンテンツ起点70%」とは母数が違うため単純比較はできません。ただし、EC市場全体のうち3分の1がコンテンツ経由になる市場が実在するという事実は、日本の伸びしろを考えるうえでの参照点になります。

日本の物販系EC市場15.2兆円に対して同じ比率が成立するかは誰にもわかりませんが、現在の日本のコンテンツコマース比率がこれよりはるかに低い水準にあることは確かです。

数字から読み取れること

ここまでのデータから、事業判断に使える示唆を3つ挙げます。

1. 金額の議論より構成比の議論に意味がある 日本のGMVが非公表である以上、市場規模の金額を根拠に判断することはできません。代わりに使えるのが構成比です。コンテンツ起点70%、そのうちLIVE 60%・動画40%、最大セラーの動画起点GMVの90%以上がアフィリエイト経由。この3つの数字は、どこに資源を配分すべきかを直接示しています。

2. 成長率は高いが、出店すれば売れるわけではない グローバルGMVは前年比+94%と急成長していますが、同じ調査で米国のストアの半数超が売上ゼロであることも示されています。市場の成長率と、個社の成功確率は別の話です。

3. チャネル構成は動画一辺倒から分散していく 米国では動画の比率が58%→50%に下がり、ショップタブが32%→36%に上がりました。日本もいずれ同じ経路をたどるとすれば、動画だけでなく商品ページの整備やLIVEの体制づくりを並行して進めておく価値があります。

よくある質問

TikTok Shopの日本での市場規模はいくらですか?
TikTok Japanは日本の流通総額(GMV)の絶対額を公表していません。公式が開示しているのは、登録セラー数5万店、クリエイター約20万人、購入者数が半年で20倍以上、流通総額の約70%がコンテンツ起点、といった数量と構成比です。金額を示している情報はいずれも第三者による推計値なので、出典と算出方法を確認して扱う必要があります。
TikTok Shopのグローバルの流通総額はどれくらいですか?
調査会社Momentum Worksの発表によれば、2025年のグローバルGMVは約643億米ドル(16市場合計・前年比約94%増)でした。2026年上半期は約503億米ドル(前年同期比約92%増)で、同社は2026年通年で1,000億米ドルを超える見通しを示しています。これらはTikTok公式発表ではなく調査会社の推計です。
日本のEC市場の中でTikTok Shopはどのくらいの位置づけですか?
経済産業省の調査によれば、2024年の日本のBtoC-EC市場規模は26.1兆円、うち物販系分野が15兆2,194億円(EC化率9.78%)です。TikTok Shopの日本での提供開始は2025年6月30日で、GMVが非公表のためシェアの算出はできません。ただし物販系EC市場の規模から見れば、参入したばかりの新しいチャネルという位置づけになります。
TikTok Shopは日本でどのくらい成長していますか?
公式発表では、登録セラー数が提供開始当初の約3倍にあたる5万店(2025年12月末時点)、購入者数が半年で20倍以上に増加、月間利用者数が2026年6月時点で前年7月比30倍以上と公表されています。いずれも倍率での開示で、金額ベースの成長率は公表されていません。
日本でもライブコマースは主流になりますか?
断定はできませんが、参考になる数値があります。TikTok Shop日本の1年時点の公式発表では、コンテンツ起点の購入のうちLIVE経由が約60%、ショート動画が約40%とされています。また東南アジアでは、Momentum Worksの調査でプラットフォームEC全体のGMVの32%がコンテンツコマース(LIVE+動画)経由と報告されており、2024年の20%から上昇しています。

まとめ:出典を確認して使える数字だけで判断する

TikTok Shopの市場規模を語るとき、日本の流通総額は公表されていないという前提を外すと、議論が推測の上に積み上がってしまいます。

現時点で確実に使えるのは、①TikTok公式が発表している日本の構成比と成長倍率、②Momentum Worksが継続的に発表しているグローバル・地域別のGMV推計、③経済産業省のEC市場統計、の3つです。第三者の推計を使う場合は、算出方法と発表主体を明示したうえで扱うべきです。

そして、広く引用されている「日本のライブコマース市場◯◯億円」は、2020年発表の別調査(デジタルライブエンターテインメント市場)の予測値の誤引用です。この数値を根拠にした市場規模の議論は、前提から見直す必要があります。

当社はTikTok Shop公式認定パートナー(TSP/TAP/CAP)として、複数ブランドの運用を通じて実データに触れています。「自社カテゴリーで実際にどの程度の規模が見込めるのか」といった具体的なご相談は、お問い合わせからお気軽にどうぞ。

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出典(すべて2026年8月時点の公開情報)

  • TikTok Newsroom「TikTok Shopを日本で提供開始」(2025年6月30日)/「提供開始から半年の実績」(2026年2月3日)/「日本の月間アクティブユーザー4,200万突破」(2025年11月27日)/「TikTok Socio-Economic Impact Report」(2026年6月17日)
  • Bytedance株式会社「TikTok Shop 提供開始から1年」(2026年7月28日発表)
  • 経済産業省 商務情報政策局「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日公表・対象期間2024年)
  • Momentum Works『TikTok Shop in the U.S.』各版、『Ecommerce in Southeast Asia 2026』
  • studio15株式会社『TikTok Shop日本市場白書2025』(推計値)
  • サイバー・バズ/デジタルインファクト「国内ソーシャルメディアマーケティング市場調査」(2024年11月)
  • CyberZ/OEN/デジタルインファクト「デジタルライブエンターテインメント市場調査」(2020年7月30日発表・誤引用の指摘のために参照)