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TikTok LIVE配信の台本の作り方|トーク構成・訴求の順番を公式情報で解説

U PLUS|お役立ちコラムTikTok ShopLIVE配信の台本・トーク構成の作り方

TikTok ShopのLIVE配信では、配信者が話す内容とその順番が売上を大きく左右します。同じ商品を同じ時間だけ紹介しても、「何を・どの順で・どう話すか」の設計次第で視聴者の反応はまったく変わります。

しかし、初めてLIVE配信を行うセラーやクリエイターにとって、「何分ごとに何を話せばいいのか」「商品紹介のトークはどう組み立てるのか」という疑問は切実です。TikTok Shopは公式にトーク構成の基本形を示しており、AI台本生成ツール(LIVE Scripts)まで提供しています。

この記事では、LIVE配信中のトーク構成と台本の作り方に絞って、公式ガイドラインと公式ツールの情報をもとに解説します。配信環境の準備・機材・プロモーションツールの設定など「配信前の準備」についてはライブコマースの解説記事をご覧ください。

この記事の監修者
U PLUS株式会社 代表取締役
胡 楠之

17LIVE株式会社の経営企画室に参画し、戦略立案から新規事業開発までを担当。PGCコンテンツ立ち上げの企画・推進をリードし、ライブ配信領域に新たな収益モデルを構築。その後、プラットフォーム側の立場でTikTok LIVEの日本市場ローンチに参画し、クリエイターマネジメント体制の構築とクリエイターエコノミーの基盤設計を担当。LIVE配信機能の最適化とユーザー体験の改善を牽引した。2025年6月、プラットフォーム側で培った知見をブランドの売上に還元するためU PLUS株式会社を創業。TikTok Shop公式認定パートナーとして約4,000名のクリエイターネットワークを運営し、TikTok Shop売上ランキング美容部門1位を獲得。

この記事の要点
  • TikTok Shop公式は台本を「オープニング → 商品紹介 → クロージング」の3パートで構成することを推奨しており、公式のAI台本生成ツール(LIVE Scripts)もこの構成に沿っている
  • 配信中は「顔出し+自分の声でのリアルタイム説明」が品質ガイドラインの必須要件。AI生成音声や録画映像は禁止されており、違反するとアカウント評価に影響する
  • 商品紹介では集客商品・主力商品・テスト商品の役割を分けて構成し、ピン留めと連動させながら訴求する。新規視聴者のために挨拶と商品ハイライトを繰り返すことが公式に推奨されている

台本が必要な3つの理由

「LIVE配信は臨機応変に話すもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、台本(トーク構成メモ)を用意せずに配信に臨むのは、商品の魅力を伝えきれないリスクを抱えることになります。

1. 品質ガイドラインへの対応

TikTok Shopの品質ガイドラインは、LIVE配信に「商品の素材・成分・使用方法など具体的な詳細を含めた説明」を求めています。台本なしに即興で話すと、商品のスペック情報を飛ばしたり、ガイドライン違反の表現(誇大な効果の主張など)をしてしまうリスクがあります。

2. 視聴者の入れ替わりへの対応

LIVE配信には配信中ずっと見ている視聴者もいれば、途中から入ってくる視聴者もいます。TikTok Shopの公式ガイドでは「新しく入ってきた視聴者のために、挨拶と商品のハイライトを繰り返す」ことが明確に推奨されています。この繰り返しを自然にこなすには、構成を事前に整理しておく必要があります。

3. ピン留め操作との連動

LIVE配信中に商品カードをピン留めするタイミングと、トークの内容は連動している必要があります。「今この商品を説明している」のに別の商品がピン留めされていると、視聴者は混乱します。台本に「このタイミングで商品Aをピン留め」と書いておけば、配信中の操作もスムーズに進みます。

公式が示すトーク構成の基本形|3パート構成

LIVE配信の台本 3パート構成 Part 1 オープニング 挨拶・テーマ紹介 特典予告・離脱防止 新規視聴者への繰り返し Part 2 商品紹介 セールスポイント説明 デモンストレーション ピン留め連動・CTA Part 3 クロージング 限定クーポン最終案内 フォロー促進 次回配信の予告 配信時間の配分イメージ 序盤 中盤〜後半(大部分を商品紹介に充てる) 終盤 ポイント オープニングとクロージングを固めておけば、中盤の商品紹介を配信ごとに柔軟に差し替えられる。 エンゲージメント施策(Giveaway・Flash Sale・クーポン)は商品紹介の区切りに発動する。
LIVE配信の台本 3パート構成

TikTok Shopは「LIVE Scripts(LIVEスマートスクリプト)」というAI台本生成ツールを公式に提供しています。このツールの構成が、TikTok Shopが考えるLIVE配信のトーク構成の基本形を示しています。

台本は以下の3パートで構成されます。

パート英語名役割
オープニングOpening remarks視聴者に挨拶し、配信の内容・特典を予告して離脱を防ぐ
商品紹介Product introduction商品ごとにセールスポイントを説明し、デモンストレーションで購入を促す
クロージングClosing remarksクーポン・特典の最終案内、フォロー促進、次回配信の予告で締める

この3パートは「最初と最後が決まっていれば、中盤の商品紹介を柔軟に差し替えられる」という構造です。オープニングとクロージングを固めておけば、配信ごとに紹介する商品を入れ替えても全体の流れが崩れません。

オープニングの作り方|最初の数分で視聴者を引き留める

配信を開始して最初の数分間は、視聴者が「このまま見続けるか、離脱するか」を判断する時間帯です。公式ガイドラインでは以下の要素をオープニングに含めることが推奨されています。

明るく元気な挨拶

TikTok Shop公式の日本版クリエイター向けガイドでは、「明るく元気に」挨拶することが推奨されています。LIVE配信のオープニングは第一印象そのものであり、配信者のテンションが視聴者の滞在時間に直結します。

具体的には、以下の要素を含めるとよいでしょう。

  • 自己紹介(配信者名・ショップ名・どんな商品を扱っているか)
  • 今日の配信のテーマ(「今日は◯◯を中心にご紹介します」)
  • 特典・限定情報の予告(「後半でクーポンをお出しするので最後までお見逃しなく」)

特典の予告をオープニングで入れるのは、視聴者に「最後まで見る理由」を与えるためです。予告なしにいきなり商品説明に入ると、視聴者は「何のために見続けるのか」がわからず離脱しやすくなります。

繰り返しの挨拶を組み込む

前述の通り、LIVE配信では視聴者の入れ替わりが常に発生します。最初のオープニングだけでなく、商品紹介の合間にも短い挨拶とハイライトの繰り返しを入れる構成にしておくことが重要です。

台本上は「商品Aと商品Bの切り替え時に1分間のミニオープニングを入れる」といった形で構成しておくと、途中参加の視聴者も配信の文脈をつかめます。

商品紹介パートの組み立て方

商品の役割分けと訴求の組み立て方 商品の3つの役割(公式推奨) 集客商品(High-Traffic Drivers) 構成比 10〜20% | 低価格・高い話題性で 視聴者を配信に引き込む → 序盤に配置 主力商品(Irresistible Heroes) 構成比 70〜80% | ベストセラー・高利益率 売上の中核 → 最も時間をかけて紹介 テスト商品(Testing Products) 構成比 10〜20% | 新商品やニッチ商品 視聴者の反応を見る → 後半で試し紹介 1商品あたりのトーク構成 1 商品の概要(何であるか) 2 課題・悩みの提示(なぜ必要なのか) 3 スペック・特徴の説明(素材・成分・使い方) 4 デモンストレーション(実際に手に取って見せる) 5 コメントへの応答(双方向コミュニケーション) 6 CTA(購入の呼びかけ → ピン留め連動) 紹介順序の基本パターン 集客商品(序盤で視聴者を増やす) → 主力商品(中盤〜後半で売上の中核) → テスト商品(後半で反応確認) → 主力商品の再フォロー → クロージングへ
商品の役割分けと訴求の組み立て方

商品紹介パートは配信の中核であり、台本の大部分を占めます。ここでは「どの商品をどの順番で紹介し、各商品で何を話すか」を設計します。

商品の役割を分けて構成する

TikTok Seller Universityでは、LIVE配信に載せる商品を3つの役割に分けることが公式に推奨されています。

役割構成比の目安配信での位置づけ
集客商品(High-Traffic Drivers)10〜20%低価格・高い話題性で視聴者を引き込む。配信序盤に配置して人を集める
主力商品(Irresistible Heroes)70〜80%ベストセラーや利益率の高い商品。売上の中核を担う。最も時間をかけて紹介
テスト商品(Testing Products)10〜20%新商品やニッチ商品の反応を見る。配信の後半で試し紹介

この役割分けは、台本の構成順序と直結します。一般的には以下の流れが組みやすいです。

  1. 集客商品で視聴者を増やす(序盤)
  2. 視聴者が集まったところで主力商品を紹介(中盤〜後半)
  3. テスト商品で新商品の反応を見る(後半)
  4. 最後に主力商品を再度フォローアップし、クロージングへ

1商品あたりのトーク構成

公式のLIVE Scriptsツールでは、商品紹介のスクリプトが以下の3つのタブで構成されています。

  • Selling points(セールスポイント) — 箇条書きの要点まとめ。配信中にさっと確認して話すための簡潔版
  • Full scripts(フルスクリプト) — 使用シーンを含む詳細な説明。初めて紹介する商品や、深掘りが必要な場面用
  • LIVE Manager edits(LIVE Manager編集) — PC版のLIVE Managerで同期編集された内容

この構成を参考に、1商品あたりのトークは以下の要素で組み立てることができます。

1. 商品の概要(何であるか)

商品名・ブランド・カテゴリを端的に伝えます。初めて見る視聴者にも「何の商品を紹介しているのか」がすぐにわかるようにします。

2. 課題・悩みの提示(なぜ必要なのか)

「こういう悩みはありませんか?」という問いかけで視聴者の共感を引きます。商品が解決する課題を先に提示することで、次に続くスペック説明に意味が生まれます。

3. スペック・特徴の説明(何ができるのか)

公式品質ガイドラインでは「素材・成分・使用方法など具体的な詳細を含めること」が求められています。ここを飛ばすと品質不足と判定されるリスクがあります。

  • サイズ・寸法
  • 素材・成分
  • 使用方法
  • ブランド情報

4. デモンストレーション(実際に見せる)

公式品質ガイドラインの必須要件として、「商品を手に取り、特徴を実際に見せる」ことが定められています。テキストやステッカーで商品を隠す行為は明確に禁止されています。

カメラアングルを変えて視聴者の関心を維持することも公式に推奨されています。同じ角度から話し続けるのではなく、クローズアップ→全体像→使用シーンのように映像に変化をつけます。

5. コメントへの応答

LIVE配信がショート動画と根本的に異なるのは「双方向のコミュニケーション」が可能な点です。視聴者のコメントや質問を拾いながらトークを進めることで、エンゲージメントが高まります。台本には「ここでコメント確認の時間を取る」というタイミングを組み込んでおくとスムーズです。

6. CTA(購入の呼びかけ)

商品説明の最後には、明確な購入の呼びかけを入れます。「画面下の商品カードをタップして購入できます」「今ピン留めされている商品です」など、具体的な購入アクションの案内を台本に書いておきます。

ピン留めとの連動

商品紹介のトークと商品カードのピン留め操作は常に連動させる必要があります。LIVE Managerの台本機能(LIVE Scripts)では、商品がショッピングバッグにピン留めされている間、対応するスクリプトが配信者にだけ表示されるプロンプター機能があります。視聴者には見えません。

台本には以下の形で操作タイミングを書いておくと効果的です。

  • 商品説明を始める直前に「→ ◯◯をピン留め
  • 説明中は30秒ごとにピン留めをリフレッシュ(公式仕様としてリフレッシュしないとピン留め表示が消える)
  • 次の商品に移る直前に「→ ◯◯のピン留めを解除 → △△をピン留め

配信時間と商品数の目安

台本の全体構成を考える際に、配信時間と商品数の対応を把握しておくと便利です。TikTok Seller Universityが示す目安は以下の通りです。

配信時間推奨商品数
30分2商品以上
1時間3〜5商品
2時間以上5〜10商品

加えて、ショッピングバッグには10商品以上を追加しておくことが推奨されています。これは紹介しない商品もバッグに入れておくことで、視聴者が自由に閲覧できるようにするためです。また、LIVE Scriptsツールを利用するためにもショッピングバッグに2つ以上の商品を追加する必要があります。

配信時間の目安として、公式のLIVEハイライト機能の説明では「1〜2時間の配信時間」と「3つ以上の商品紹介」が推奨されています。

エンゲージメント施策をトークに組み込む

台本には商品紹介だけでなく、視聴者のエンゲージメント(参加・反応)を高めるための施策も組み込みます。TikTok ShopにはLIVE配信中に使える公式の販促ツールが用意されており、これらをトークのどのタイミングで発動するかを台本に明記しておくことが重要です。

Giveaway(プレゼント抽選)

LIVE配信中に視聴者参加型のプレゼント抽選を実施する機能です。参加条件として「フォロー」「特定ワードのコメント」「一定時間の視聴」などを設定できます。

台本に組み込む際のポイントは以下の通りです。

  • 配信序盤で「今日はプレゼント企画があります!」と予告し、視聴者の滞在を促す
  • 商品紹介の区切りでGiveawayを実施し、視聴者の離脱を防ぐ
  • カウントダウン時間は5分・10分・15分から選択できるため、トークの区切りに合う長さを選ぶ
  • 「コメントで◯◯と打ってください」と呼びかけることで、コメント欄が活性化する

Flash Sale(フラッシュセール)

カウントダウンタイマー付きの期間限定割引です。「今だけの特別価格」という限定感を演出できます。

  • 販売期間は1〜20分で設定可能
  • 5分間のプレローンチカウントダウンが自動表示される
  • 主力商品の紹介直後に発動すると、説明→限定価格→購入という流れがスムーズ
  • 台本には「この商品の説明が終わったら → Flash Saleを展開」と書いておく

LIVE Coupon(ライブクーポン)

LIVE配信中にのみ取得可能な限定クーポンです。クーポンの存在を台本のどこで告知するかが重要です。

  • オープニングで存在を予告し、配信を最後まで見る動機づけにする
  • クロージング直前で配布すると、「今買わないと損」という購買動機が生まれる
  • 台本には「クーポンの案内 → 購入の呼びかけ」の順番で書いておく

LIVE Auction(オークション)

リアルタイムの入札式オークションです。エンターテインメント性が高く、視聴者の注目を集めやすい機能です。台本では開始価格の案内、入札の呼びかけ、落札後の盛り上げをセットで書いておくと、配信中にスムーズに進行できます。

プロモーションツールの詳細な設定方法はライブコマースの解説記事で解説しています。

クロージングの設計|最後の数分で売上を積む

クロージングは「配信の締めくくり」であり、最後に購入を後押しする場面です。TikTok Shop公式の日本版クリエイター向けガイドでは、配信の締めくくりに「強いCTA(コール・トゥ・アクション)を入れる」ことが推奨されています。

クロージングに入れるべき要素

以下の要素を台本に明記しておきます。

1. 限定クーポンの最終案内

オープニングで予告しておいたクーポンや特典を、ここで実際に配布します。「残り◯枚です」「この配信限定です」という限定感のある表現で購入を促します。ただし、虚偽の希少性(実際には十分な在庫があるのに「残りわずか」と言うなど)は公式規約で禁止されているため、正確な情報に基づいて伝えてください。

2. 主力商品の最終フォローアップ

配信中盤で紹介した主力商品を、簡潔に再度紹介します。「まだお持ちでない方はこの機会に」という形で、購入を迷っている視聴者の背中を押します。

3. フォロー促進

ショップアカウントのフォローを促すことで、次回以降の配信通知が届くようになります。「フォローしておくと次回の配信のお知らせが届きます」と、フォローするメリットを明確に伝えます。

4. 次回配信の予告

次回の配信日時やテーマを予告しておくことで、リピーターの視聴者を確保できます。「次回は◯曜日の◯時から、△△を特集します」という形で具体的に案内します。

台本作成を助ける公式ツール|LIVE Scripts

TikTok Shopは「LIVE Scripts(LIVEスマートスクリプト)」というAI台本生成ツールを公式に提供しています。商品情報をもとに台本を自動生成してくれるツールであり、台本作成の出発点として活用できます。

LIVE Scriptsの概要

項目内容
利用条件ショッピングバッグに2つ以上の商品を追加
利用環境TikTokアプリ(配信前にスクリプト提案を表示)+ LIVE Manager PC版(配信中にプロンプター表示)
構成Opening remarks → Product introduction → Closing remarks の3パート
商品紹介の表示Selling points(セールスポイント箇条書き)/ Full scripts(詳細版)/ LIVE Manager edits の3タブ
プロンプター機能ピン留め中の商品に対応するスクリプトが配信者にだけ表示される

活用のポイント

LIVE Scriptsはあくまで出発点であり、そのまま使うものではありません。公式のツール説明にも以下の免責事項が記載されています。

> *スクリプトはAIが生成したものであり、TikTok Shopは内容の完全性・正確性を保証しません。利用前にセラー利用規約への準拠を確認してください。*

特に以下の点に注意して調整が必要です。

  • 商品のスペック情報が正確か(AI生成のため誤情報が含まれる可能性がある)
  • 薬機法・景表法に抵触する表現がないか(健康食品やコスメの効能表現は特に注意)
  • 自社の商品を使ったことがある人間の言葉になっているか(AIの文章をそのまま読むと不自然)

LIVE Scriptsで生成された台本をベースに、自社の商品知識で肉付け・修正して完成させるのが効率的な使い方です。

LIVE Managerとの連携

PC版のLIVE Managerを使うと、配信中にLIVE Scriptsのプロンプターを表示させることができます。商品パネルから商品をピン留めすると、対応するスクリプトが自動的に表示されるため、台本を紙に印刷して手元に置く必要がなくなります

LIVE Managerの詳細な使い方はライブコマースの解説記事を参照してください。

配信中のNG表現|規約違反になるトーク

台本を作る際には「何を話すべきか」だけでなく、「何を言ってはいけないか」も把握しておく必要があります。LIVE配信中の発言は記録に残り、規約違反はアカウント評価に影響します。

TikTok Shopコンテンツポリシーで禁止されている表現

TikTok Shopのコンテンツポリシーでは、以下のトークが明確に禁止されています。

  • 誇大な商品説明 — 事実に基づかない性能や効果の主張
  • 根拠のない健康・医療効果の主張 — 「この商品で◯◯が治る」「◯◯に効きます」など
  • 虚偽の希少性の演出 — 十分な在庫があるのに「残りわずか」と煽る行為
  • 価格の一部だけの表示 — 税込み・送料込みの総額で表示する義務がある
  • エンゲージメントの人為的操作 — 偽の視聴数・いいね・コメント・フォロワーの水増し
  • 消費者レビューを装った推薦 — ビジネス関係のある者が消費者を装うこと

薬機法・景表法に注意が必要な表現

TikTok Shopの公式ポリシーには日本の「薬機法」「景表法」という法律名での明示的な言及はありませんが、「根拠のない健康・医療効果の主張の禁止」「誇大な商品説明の禁止」「虚偽の希少性・価格表示の禁止」など、実質的に薬機法・景表法に抵触する表現を禁止する内容が含まれています。

特にコスメ・健康食品・美容家電を扱う配信では、以下の表現に注意してください。

NG表現の例リスク
「この化粧水でシミが消えます」薬機法違反(化粧品で「治る・消える」の表現はNG)
「医師も推薦する◯◯」根拠のない権威付け。実際の推薦がない場合は景表法違反
「今だけ80%オフ!(通常は定価販売していない)」二重価格表示。景表法の有利誤認表示に該当
「日本で一番売れている◯◯」客観的データの裏付けがなければ景表法違反

台本にこれらの表現が含まれていないかを事前にチェックする体制を作っておくことが重要です。

品質ガイドライン違反になる配信形式

表現内容だけでなく、配信の形式自体も品質ガイドラインに抵触する可能性があります。

  • AI生成音声や事前録音を使った配信 — リアルタイムの口頭説明が必須要件
  • 顔出しなしの配信 — 配信者の顔が画面に映っていることが求められる
  • 静止画・スライドショーが50%以上を占める配信 — 動的コンテンツが求められる
  • 商品詳細ページ(PDP)のスクリーンショットを画面に映す行為 — 明確に禁止

違反時のペナルティ

TikTok Shopのクリエイター・パフォーマンス評価ポリシーでは、違反の重大さ・頻度に応じてポイントが減点される仕組みがあります。

残りポイント措置
150ポイント3日間のコンテンツ作成停止
100ポイント7日間停止
50ポイント14日間停止
0ポイントeコマース資格の永久剥奪

初期値は200ポイントで、違反ポイントは90日後にリセットされます。一度の重大な違反で大量のポイントが減点される可能性もあるため、台本の段階でNG表現を排除しておくことがリスク管理として重要です。

台本作成のチェックリスト

ここまでの内容をもとに、台本を完成させる際のチェックリストを整理します。

構成面のチェック

  • オープニング・商品紹介・クロージングの3パート構成になっているか
  • 商品の役割分け(集客・主力・テスト)に沿った紹介順序になっているか
  • 新規視聴者のための繰り返し説明ポイントが組み込まれているか
  • 各商品のピン留めタイミングが明記されているか
  • エンゲージメント施策(Giveaway・Flash Sale・クーポン)の発動タイミングが決まっているか
  • クロージングに強いCTA(購入呼びかけ・クーポン最終案内・フォロー促進・次回予告)が含まれているか

コンプライアンス面のチェック

  • 誇大な商品説明(事実に基づかない効果の主張)がないか
  • 薬機法・景表法に抵触する表現(化粧品の「治る」表現、根拠のない「No.1」表示など)がないか
  • 虚偽の希少性の演出(「残りわずか」の嘘など)がないか
  • 価格は税込み・送料込みの総額で案内しているか

品質面のチェック

  • 商品ごとにスペック情報(素材・成分・使用方法・サイズ)が台本に含まれているか
  • デモンストレーション(実際に手に取って見せる)のタイミングが決まっているか
  • 顔出し・自分の声でのリアルタイム説明が前提の構成になっているか

トーク構成を改善するためのデータ活用

台本は一度作って終わりではなく、配信ごとに改善していくものです。TikTok Shopのセラーセンターには、配信のボトルネックを特定するための分析機能が用意されています。

LIVE Diagnosisで課題を特定する

セラーセンターのLIVE Diagnosis(配信診断)機能では、配信のパフォーマンスを入室 → 滞在 → 商品クリック → コンバージョンの4段階で診断できます。

  • 入室率が低い場合 — オープニングの改善(サムネイル・タイトル・最初の一言の見直し)
  • 滞在時間が短い場合 — 商品紹介パートのトーク構成を見直す(エンゲージメント施策の追加・トークのテンポ改善)
  • 商品クリック率が低い場合 — ピン留めのタイミングやCTA(購入呼びかけ)の改善
  • コンバージョン率が低い場合 — 商品選定・価格設定・クーポンの見直し

台本の改善点は、この4段階のどこがボトルネックになっているかで判断できます。具体的な分析機能の使い方はライブコマースの解説記事を参照してください。

配信ごとに台本をアップデートする

各配信後にLIVE Performance Analyticsで数値を確認し、台本にフィードバックを反映させるサイクルを回します。特に以下の観点でアップデートを検討します。

  • 視聴者のコメントで多かった質問を、次回の台本にあらかじめ組み込む
  • エンゲージメントが落ちたタイミング(視聴者離脱が多い時間帯)でのトーク内容を見直す
  • 商品クリック率が高かった商品のトーク構成を横展開する

分析と改善の具体的な設計は、扱う商品や配信者のスタイルによって最適解が大きく異なります。ここが運用設計の腕の見せどころであり、商品特性やフェーズに合わせた改善基準を持てるかどうかが成果の差になります。

よくある質問

LIVE配信の台本は一字一句書くべきですか?
一字一句を暗記して読み上げる必要はありません。TikTok Shopの品質ガイドラインは「リアルタイムの口頭説明」を求めており、棒読みの台本読みは視聴者の離脱につながります。台本は「この商品ではこの順番でこのポイントを話す」という構成メモとして使い、言い回しは配信中の会話の流れに合わせて自然に話すのが効果的です。公式のLIVE Scriptsツールも「セールスポイント(箇条書き)」と「フルスクリプト(詳細版)」を分けて提供しており、要点だけを手元に置いて使うことが想定されています。
1配信で何商品くらい紹介するのが適切ですか?
TikTok Seller Universityでは配信時間ごとに目安を示しています。30分で2商品以上、1時間で3〜5商品、2時間以上で5〜10商品です。ショッピングバッグには10商品以上を追加することが推奨されています。ただし、これは「用意しておく数」であり、全商品を均等に紹介する必要はありません。集客商品・主力商品・テスト商品の役割分けに沿って、主力商品に時間を厚く配分するのが基本です。
台本作成を助けてくれる公式ツールはありますか?
TikTok Shopが提供する「LIVE Scripts(LIVEスマートスクリプト)」というAI台本生成ツールがあります。ショッピングバッグに2つ以上の商品を追加すると利用でき、商品情報をもとにオープニング・商品紹介・クロージングのスクリプトを自動生成します。PC版のLIVE Managerでは配信中にプロンプター(台本表示)としても機能し、ピン留めした商品に対応するスクリプトが配信者にだけ表示されます。なお、生成されたスクリプトはAIによるものであり、TikTok Shopは内容の正確性を保証していないため、そのまま使わず必ず自社の商品知識で確認・調整してください。
「この商品、◯◯に効きます」と言ってもいいですか?
薬機法・景表法に抵触する可能性があるため注意が必要です。TikTok Shopのコンテンツポリシーでは「根拠のない健康・医療効果の主張」「誇大な商品説明」が明確に禁止されています。特にコスメや健康食品では「治る」「効く」「◯◯が改善する」などの表現がNGになるケースが多く、配信中の発言は動画以上に記録に残ります。効能表現が必要な場合は、商品の公式表示や承認内容の範囲内で説明するようにしてください。
LIVE配信の台本とショート動画の台本はどう違いますか?
大きく異なります。ショート動画は「冒頭3〜5秒のフックで興味を引き、短い尺で商品の魅力を伝え切る」一方向型の台本です。LIVE配信の台本は、視聴者のコメントや反応に応じて内容を調整する「双方向型の構成メモ」です。また、LIVE配信では新しく入ってきた視聴者に向けて挨拶や商品ハイライトを繰り返し説明する必要があるため、ショート動画のような「一度流して終わり」の構成では対応できません。ショート動画の構成についてはショート動画の解説記事をご覧ください。

まとめ:台本は「構成メモ」として設計する

TikTok ShopのLIVE配信における台本は、一字一句を読み上げる原稿ではなく、「何をどの順で話し、いつ何を操作するかの構成メモ」として設計するものです。

押さえておくべきポイントを整理します。

  • 3パート構成(オープニング → 商品紹介 → クロージング)が公式の基本形
  • オープニングでは挨拶・テーマ紹介・特典予告で視聴者を引き留め、途中参加者への繰り返しも設計する
  • 商品紹介では集客商品→主力商品→テスト商品の役割分けに沿い、デモンストレーション・スペック説明・CTAをセットにする
  • ピン留め操作はトークと常に連動させ、台本にタイミングを明記する
  • エンゲージメント施策(Giveaway・Flash Sale・クーポン・オークション)は商品紹介の区切りに発動する
  • クロージングでは限定クーポン最終案内・フォロー促進・次回予告で締める
  • NG表現(誇大表現・虚偽の希少性・薬機法/景表法違反)を台本段階で排除する
  • LIVE Scripts(公式AI台本ツール)を出発点に、自社の商品知識で調整して完成させる
  • 配信後のデータ分析で4段階(入室→滞在→クリック→コンバージョン)のボトルネックを特定し、台本を改善する

台本の設計は、扱う商品・配信者の個性・ターゲット層によって最適な形が大きく変わります。U PLUSではTikTok Shop公式認定パートナー(TSP・TAP・CAP)として、LIVE配信の台本設計からクリエイター手配、配信体制の構築までご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください

出典